今回はオリジナル作品のキャラクター原案ということで、来栖一騎・諏訪零・海坂ミリの原案はどのように固められていったのでしょうか?
一騎:殺し屋ではあるのですがミリと零の世話焼き係でそのイメージを明確に出したいとのことだったので、最初から雰囲気の方向性は変わらなかったです。
顔はほぼ決まっていたので要望を聞きながら髪型や服装を調整していって固めた感じです。
零:初案ではいかにも殺し屋といった感じのがっちりした体格で精悍な顔立ちにしていたのですが、スタッフの要望から性格を把握しまして、方向性をスリムで根暗な感じに整えていきました。
ミリ:ヒロインの女の子ということで個性を浮き立たせたいという意識が強かったので、特徴がはっきり出るような顔立ちや髪型をさせてしまい年齢高めになっていましたね。
自分はあまり子供を描かないのでかなり苦戦しました。
それぞれの原案で、一番大事にされたポイントはどこですか?
一騎:『お母さん』ですね。
打ち合わせで毎回言われていまして、体格や表情から母の包容力みたいなものが出るように柔らかさを意識しました。
零:引きこもりのオタクとクールな殺し屋の二面性を一目でわかるくらいに出すというところを目指しました。
あとは一騎と比較しても差がはっきり出るようにかなりスリムにしています。
ミリ:普通の無邪気な幼児が目標だったので、目立つ個性は削っていって活発さをはっきり出すために髪を短く表情がわかりやすくなるようにしました。
地味になってしまったかもとは思いましたが、動きや声の表現にお任せしたいと思っていたので声が入って動いている姿を見たときには感動しましたね。
一騎・零・ミリについて、その他に個人的にこだわった点などありましたら、お聞かせください。
一騎:零との対比が重要だったので、とにかく明るく少し軽い雰囲気が出るようにしたかったですね。
零:零の殺し屋モードはスタッフも頭に描いていたものが同じ方向だったので服装も髪型も結構あっさり決まりました。
ギャップを狙うということで、オフモードはわかりやすいくらい個性を詰め込んだつもりです。
ミリ:ミリは普通の子供らしさ無邪気さ大事にしたいという話を聞かされていたので、子供らしい動きを表現しやすい、子供らしい身体のバランスになるよう気を付けました。
メインの3人以外で、デザインがお気に入り…などの理由で思い入れのあるキャラクターはいますか?
小木埜ですね。 自分としては癖のあるおじさんを描くということは大好きな分野でして、決定稿ではスタッフの要望も織り交ぜて想像していた以上に癖の強い顔になっていたのでお気に入りになりました。
キャラクターたちが動く完成映像を最初にご覧になったときは、どんな印象を持たれましたか??
一騎は想像していた通りのものだったのでコレコレ!となりました。 零はオフモードが正直予想を上回っていましたね。今後描く機会があればこんな雰囲気を持たせて描こうと思っています。 ミリの声は本当に子供っぽさ全開で、イラストで表現しきれなかった部分をしっかり補ってくれていると感動しました。
エナミさんが感じている、『Buddy Daddies』のキャラクターたちに共通する魅力というのはありますか?
殺し屋とは思えないような性格と日常を見せられて愛しくなります。 そこをかき回すミリが加わりさらにいろいろな楽しい表情を見せてくれる3人の空気をずっと見ていたいと思ってしまうくらいです。 殺し屋という設定ですから、全く違う面が今後出てくるのだろうなと期待しています。
放送済みのエピソードについて、印象に残ったシーンやお気に入りのシーンはありますか?
第2話でミリが一騎に「ママ寂しくなってないかなー」と言うシーンです。 ママのハンバーグと違うという流れからミリの感情があふれている感じがしてたまらなかったですね。
エナミさんが思う、本作『Buddy Daddies』のイチオシポイントを教えてください。
やはり3人の掛け合いだと思います。 ミリと振り回されるふたりの関係が、話の展開でどう変わっていくのか楽しんでもらえたらと。 個人的には零のオフモードを観ているのが一番好きではあります。
最後に、本作を楽しむ視聴者に向けてのメッセージをお願い致します。
今回初めてオリジナルアニメのキャラ原案をさせていただきました。 思い入れのあるキャラたちとなりましたので、好きになってもらえたら嬉しいですね。 メイン3人のかわいさを存分に楽しんでほしいです。