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⑥内山昂輝さんインタビュー

  • 内山昂輝

諏訪 零について、最初にキャラクターデザインや人物設定などの資料をご覧になったときは、どんな印象を持たれましたか?

クールな雰囲気で性格的にも決して明るくは見えず、心を閉ざしたような冷たい印象が強かったですね。“育った環境が特殊で、殺し屋をやっている”という設定でしたが、オリジナル作品で先の展開がわからなかったので、まだまだ秘められた部分はあるんだろうなと思っていました。

そこから実際に演じてみて感じたことはありますか?

(来栖)一騎と(海坂)ミリはテンポの良い軽妙なやりとりが多いのですが、そこに零が加わるとき、そのテンポとかノリにあまりついていかないようにしてほしいと、アフレコの序盤でよく言われました。家のなかでは3人の会話シーンが結構あるけど、そのリズムには乗らない感じで、と。誰かと会話をすれば当然心が動いていくものだし、相手を意識した言い方になっていくけど、零だけはそこを抑えるということが大事でしたね。

ミリに対する父親的な部分と、プロの殺し屋の部分という両面を演じるにあたって、意識されていることなどはありますか?

零の場合、まず髪型が変わって、ビジュアル的に印象の変化があるので、そこでまず違いが生まれるなと思いました。アフレコでは、殺し屋モードになったときは普段と雰囲気を少し変えてほしいと言われました。あと、ミリに対する父親的な部分は、話が進むにつれて少しずつ芽生えていく感じなので、序盤は一騎ほどの思いやりとか気持ちがないまま進んでいった感じでした。零の父性的な感情は、いろいろなエピソードを積み重ねることで、だんだんと芽生えていくのかなと。

内山さんからご覧になった一騎とミリの印象、また、それぞれに感じる魅力をお聞かせください。

一騎は基本的に明るくて、いろいろなことに興味を持っているんだろうなと感じます。零と違い、料理とか洗濯とか掃除を卒なくこなして生活能力が高いですし、他人とのコミュニケーションも円滑に進めることができる。仕事も家事も両方前向きに取り組んでいて、殺し屋の仕事を“楽しむ”という言い方はおかしいですが、トータルで人生を全面的に謳歌しているような印象を受けますね。そこが魅力的です。 ミリは太陽のように朗らかで、明るくて大きな声でよく喋る。笑ったり歌ったりして、周りの人の気持ちを明るくさせる、天性のものを持っているんだろうと感じます。あと、表情変化がかなり豊かで、子供らしいかわいい表情だけじゃなく、変顔とかニヤリとした悪そうな顔まで細かく描かれていて、そうした表情バリエーションの豊かさも魅力かなと。かわいいだけじゃない要素があるのがよいと思います。

放送済みのエピソードについて、印象に残ったシーンはありますか?

ミリとの生活と仕事の両立が難しいという問題に直面して、役所へ行ったりする描写もありましたが、そこから「子育てもの」の側面を見せ始めていくのが、印象に残ったところですね。その過程で、保育園への持ち物に全部名前を書かなきゃいけないとか、そういう細かいディテールが効いているなと思いました。 高級な子供服を買いに行くシーンもありましたけど、集団生活が始まる際、見た目から入ってカッコつけようとする一騎が面白かったです。僕もデパートとかでハイブランドの子供服を見かけて、こんなに高いものをどういう親御さんが買うんだろうと不思議に思ったことがありますけど、一騎が買っていた(笑)。そんなことも思いましたね。

内山さんが思う、本作『Buddy Daddies』のイチオシポイントを教えてください。

やっぱりオリジナルアニメならではの先が読めない感じがいいと思います。僕も最後までの展開を知らないまま、毎回収録していましたし。中盤以降では、ミリのお母さんも重要なキャラクターで、各キャラクターの過去も含め、いろいろなドラマが並行して語られていきます。そういう意味で、毎回新鮮な気持ちで飽きずに楽しめるところがポイントかなと思います。

最後に、本作を楽しむ視聴者に向けてのメッセージをお願い致します。

零に関していうと、彼の過去や背景はまだ謎めいた部分も多くて、 一騎との会話から少し垣間見える程度でしたが、今後はもっと深く掘り下げられていきます。一騎とミリとの3人の物語と同様に、そうした各キャラクターのこれまでの人生についても注目していただきたいです。 あと、細かいところですが、おそらく名作映画のオマージュ的要素も結構散りばめられているんですよね。フレンチトーストを作るシーンはやっぱり『クレイマー、クレイマー』を思い出すし、小木埜 了は『ノーカントリー』のシガーぽかったり。そういう隠しネタみたいな部分も楽しんでもらえるといいかなと思います。最終回まで見届けていただけたら幸いです。